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『変形性膝関節症』と診断された後、約2年膝内側の痛みが改善せず苦しんだ症例

  • 痛みの専門院 ―Physio―
  • 2023年11月2日
  • 読了時間: 2分

患者様:H様(70代・女性)


膝の痛み
膝の痛み

【症状の経過】

約2年前に膝内側の痛みを自覚したため病院を受診。レントゲン検査等により『変形性膝関節症』と診断され、ヒアルロン酸注射の他、痛み止めや湿布薬が処方された。その後もヒアルロン酸注射を継続的に実施したものの、膝の痛みは改善せず、別の病院へ通院しても結果は変わらず、気付けば約2年間経過していた。

通常歩行でも痛みを感じ、買い物等の外出も徐々に辛くなってきていた。


【痛みの専門整体院Physio(フィジオ)へ訪れたきっかけ】

知人に勧められて梶谷先生の開業された治療院を訪ねた。


【一般的な膝の痛みについて】

加齢に伴い発症する一般的な膝の痛みは『変形性膝関節症』と診断されるケースが多く、その場合は膝の内側や外側に痛みを訴える場合が多い。但し、「変形しているから痛い」ということは一概には言えず、どの組織が痛みを発していて、なぜそこの組織が痛んでいるのかについて、原因を限局することが重要になってくる。実際、すり減ることで有名な「軟骨」には、痛みを感じる神経線維は存在せず、半月板や滑膜、周囲の筋肉における損傷または炎症によって痛みを感じることが多い、と言われている。


【H様の膝の痛みについて】

H様が痛みを訴えていた部位は『膝の内側』だった為、確かに変形性膝関節症としては痛みが好発する部位ではあったが、さらに触診や各種検査等で痛みの部位や組織を限局した結果、『鵞足部』であると判断した。

鵞足部
鵞足部

『鵞足部』は、膝の内側に位置するものの、3つの筋肉の停止部であり、同部位に炎症を来した疾患を『鵞足炎』といい、“膝の変形”が引き金となった可能性は否定できないが、少なくとも“変形”そのものを痛みの原因と考えると改善は難しいと考えられる。


【H様の治療方針】

エコー所見からも慢性的な炎症像が確認できたため、こちらに対しては物理的な刺激を用いつつ、早期の寛解を目指す。並行して、荷重時ならびに歩行時おける『鵞足部』への伸張、牽引ストレスを軽減させるため、大腿部外側の筋群は伸張性改善を、大腿部内側の筋群には筋出力向上を図り、膝関節における動的アライメント不良の是正を図った。

2回目の治療で歩行時痛に関してはほぼ改善されたため、自宅での運動メニューを伝えた上で通院頻度を減らし、計4回目の通院で卒業とした。


【H様より】

梶谷先生は痛みの原因を細かく調べてくれるだけでなく、とてもわかりやすく説明してくれたので、希望を持って通院することができました。ずっと痛かった膝も散歩へ出掛けられるまで良くなり、本当に感謝しています。

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